
阿蘇の秘境で出会う絶品南インドカレー
「山猫軒」という名前の料理屋さんが世の中に多いことに、少し疑問を感じませんか? 宮沢賢治の『注文の多い料理店』に出てくるお店の名前が「山猫軒」らしいのですが、内容はすっかり忘れてしまいました…たしか、注文の多い店主と客が揉める話でしたっけ?

熊本にもいくつか「山猫軒」がありますが、今回訪れたのは阿蘇の山奥にひっそりと佇む、雰囲気満点の「山猫軒」さんです。
お店は、店主のご自宅とカレー屋さんが一緒になっているそうで、隠れ家のような趣があります。

テラス席もありますが、私は反対側の入り口から中へ。

この日のメニューは、レンズ豆のカレーと塩チキンカレー(1,200円)でした。
正午頃に到着しましたが、この日はあいにくの大雨。おかげで待たずに入れましたが、店内に入ると店主の奥様が温かく出迎えてくれました。

ここは北インドカレーのようなドロドロとした油分の多いものではなく、シャバシャバとした、どちらかというとさっぱりとした南インドカレーです。

食後にドリンクを頼みたくなりましたが、ぐっと我慢。それにしても、ドリンクがプラス150円とはかなりお得ですね。
店内のゆったりとした空気を満喫していると、あっという間にカレーが運ばれてきました。
計算し尽くされた絶妙なバランス

出てきたのは「これぞ超旨いやつ!」と叫びたくなるような、美しく盛り付けられた一皿。奥が塩チキンカレー、手前がレンズ豆のカレーです。どちらにもカスリメティがたっぷり使われています。

まず、どうしても伝えたいのがご飯の美味しさ! この玄米が本当に美味しいんです! カレーをかけなくても丼一杯食べられるほどの旨さなのですが、カレーをかけるとまさに“ゴートゥーヘブン”!
薄めの味付けのレンズ豆のカレーと、少し濃いめのチキンカレー。交互に食べてもそれぞれ違った味わいがあり、どちらも甲乙つけがたい美味しさです。
そして、半分ほど食べたところで、店主おすすめの「両方混ぜてみる」を試してみました。すると…これぞカレーの完全体! まろやかさとスパイシーさが見事に融合し、新たな美味しさが広がります。
特に、チキンは柔らかい脂身の部分が薄めの味付けの中で際立ち、旨みが爆発! さすが山猫軒さん、南インドカレーの奥深さを存分に堪能できました。

食後には、米粉のデザートをいただきました。プリンのような、牛乳寒天のような、素朴で優しい味わいに心癒されます。

店主の趣味だという高そうなオーディオセットを眺めながらお店を後にしました。ご夫婦お二人のお人柄も素晴らしく、ぜひまた訪れたいと思えるカレー店でした!
お店情報
| ランチタイム | 11:30〜14:00 | ||
|---|---|---|---|
| 場所 | 熊本県阿蘇郡南阿蘇村久石4172−1 | ||
| 個人評価 | 4.5/5.0 | ||























