【西区・閉店】埼陽軒〜王様ラーメン(900円)

偶然発見の老舗ラーメン屋!

連休の中日、よく晴れた昼下がり。
自転車でのんびりと散歩をしていたところ、ふと気になる香りが漂ってきました。

その先にあったのが——
「埼陽軒(さいようけん)」さん。

熊本駅から少し裏道に入った場所にひっそりと佇む老舗ラーメン店です。
外まで漂う豚骨スープの香りがたまりません。

時刻はちょうどお昼の1時。
「これは運命だ」と思い、迷わず入店しました。

外観もどこか懐かしさを感じさせましたが、店内に入るとさらに驚き。
壁や照明、テーブルの質感に至るまで昭和を飛び越えて大正・明治の趣があります。
まるで時間が止まったような空気。
こういうお店は、もう「リニューアル不要」ですよね。

そして店内を見渡すと、左上に飾られた一枚の古い絵画。
「このお店、一体何十年続いてるんだろう?」と、歴史の重みを感じずにはいられません。

ちなみに、店内はかなり強めの冷房が効いていて、
炎天下を自転車で走ってきた身には天国のような涼しさでした。

メニューはシンプルで王道。

メニュー価格
ラーメン600円
大盛ラーメン780円
焼豚メン800円

最近の物価高を考えると、どれも驚くほど良心的。
そして今回はちょっと贅沢して、名前に惹かれた「王様ラーメン」を注文。

「どんな内容なんだろう?」と想像を膨らませながら待ちます。

やってきたのは、まさにクラシックスタイルの熊本ラーメン
見た瞬間、思わず「これだよ、これ!」と心の中で叫びました。

白濁しすぎない、ほどよい透明感のあるスープ。
表面には香ばしいニンニクチップ、そしてキクラゲの存在感。
具材の並びも美しく、見た目から伝統の重みを感じます。

まずはスープ。
豚骨ベースながら驚くほどあっさり!
熊本ラーメン特有のコクはありつつも、脂っこさがなく、塩気がキリッと立っています。
塩ラーメンのような清涼感さえあり、飲み進めるごとに旨味が深まっていくタイプです。

麺は中細ストレートで、やや硬めの茹で加減。
スープの絡み具合が絶妙で、食感も心地よい。
この“弾力中くらい”が、熊本ラーメンの正統派スタイルです。

チャーシューは脂身が少なく、昔ながらの歯ごたえ。
噛むほどに味が染み出し、スープの塩気と見事に調和しています。

食べ進めていくとわかりました。
“王様”の名にふさわしく、チャーシューやメンマの量が圧倒的に多い!
見た目以上に具沢山で、しっかり満腹感を得られる一杯です。

昔ながらの味わいに加えて、ボリューム面でも王様クラス。
「ラーメン600円」との価格差にも納得です。

スープはついついレンゲが止まらなくなる美味しさ。
気づけばほとんど飲み干していました。

強い個性を主張する派手なラーメンではなく、
優しく、日常に寄り添う熊本ラーメン。
そんな印象を受けました。

熊本駅から少し足を伸ばせば出会える、まさに“昔ながらの正統派”。
列車の待ち時間が1時間あれば、往復しても余裕で食べられますよ!

埼陽軒 | 店舗情報

ランチ時間
定休日
場所〒860-0051 熊本県熊本市西区二本木2丁目1−19
TEL96-353-5609
ランチの予算1000円~2000円


※本記事は2021年9月時点の情報です。値段や営業時間が変更されている場合があります。

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